継続は力こぶ

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AmazonPrimeVideoが中心ですが、実話やヒューマンドラマなど、心に響く映画の感想や紹介をさせて頂きます

「子どもが教えてくれたこと」 普通の日々が宝物

子どもが教えてくれたこと

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監督:アンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン

主演:アンブル、カミーユ、イマド、シャルル、テュデュアル

 

あらすじ/背景

難病を患う5人の子どもたちの明るく生きる姿を映したドキュメンタリー。

本作の監督はオーストラリアのジャーナリストであるアンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン

彼女は自身の娘を異染性白質ジストロフィーという病気で亡くした経験をもとに、日々の生活を綴った「濡れた砂浜の小さな足跡」を出版している。(講談社

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異染性白質ジストロフィーとは?

アリルスルファターゼAの欠損により発症する常染色体劣性遺伝形式を示す遺伝病。発症頻度は4万~16万人に1人。発症時期と臨床経過により、乳児型、若年型、成人型に分類される。乳児型は2歳までに発症し、筋緊張低下、深部腱反射消失、歩行障害を呈する。若年型は4~6歳頃に発症し、視神経萎縮、知能障害、痙性麻痺などを呈する。成人型は10代後半以降に情緒障害、言語障害、痴呆、精神症状などで発症し、5~10年の経過で進行する。

(小児慢性特定疾病情報センターより引用)

 

どのように生きているか

監督は来日したインタビューで、その経験があったからこそ、5人の子どもたちが人生や幸せをどのように捉えて、〝どのように生きているか〟ということを皆さんと共有したいと話しています。それでは5人の子どもたちを紹介していきます。

 

アンブル/age9

肺動脈性肺高血圧症(PAH)を患い、薬剤ポンプを背負っているアンブル。

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運動負荷には十分に注意が必要だが日々明るく舞台の練習を頑張っている。

できるだけ普通の子の様に、「できる運動」を思いきり楽しむ姿が前向きに生きていた。

 

彼女はカメラに向かってこう話す。

〝愛してくれる人がいればそれで幸せ〟

 

肺動脈性肺高血圧症(PAH)とは?

心臓から肺に血液を送るための肺動脈の圧力(血圧)が異常に上昇してしまう疾患です。肺動脈の圧力が上昇する理由は、肺の細い血管が異常に狭くなり、また硬くなるために、血液の流れが悪くなるからです。必要な酸素を体に送るためには、心臓から出る血液の量を一定以上に保つ必要があります。狭い細い血管を無理に血液を流すように心臓が努力するために、血圧が上昇します。原因は解明されておらず、有効な治療法の研究開発のため、難治性呼吸器疾患(指定難病)に認定されています。

(難病情報センターより引用)

 

カミーユ/age5

骨髄の神経芽腫を患うサッカーが大好きなカミーユ

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クラブに属しているのかパパと一緒に一生懸命に走っていた。転んで痛がっても立ち上がり、ボールを追いかける姿は、思わず笑顔になった。

 

神経芽腫とは?

神経芽腫は、乳児のガンとして最も多くみられている。神経芽腫のほぼ90%が5歳未満の小児に発生する。副腎から、またはより頻度は低いが後腹膜、胸部、頸部を含む副腎外の交感神経鎖から発生する。診断は生検により確定され、治療には外科的切除、化学療法、放射線療法、造血幹細胞移植併用大量化学療法、シス-レチノイン酸投与、免疫療法などがある。

(MSDマニュアル プロフェッショナル版より引用)

 

テュデュアル/age8

神経芽腫を患い、3才で腫瘍を摘出したデュデュアル。

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祖母からピアノを教えてもらったり、本を読んでもらっており、家族から温かく見守られていた。お花の紹介もしてくれてました。

ピアノを弾くのがとても上手い。

 

彼は〝病気でも幸せになれるよ〟と笑顔で話していた。

 

イマド/age7

慢性腎臓病の治療のためアルジェリアから移住してきたイマド。

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腹膜透析を自宅で続けており、腎臓移植に向けて話は進み、パパを気遣う言葉に思わず涙が出てきます。

 

慢性腎不全とは?

慢性腎臓病(CKD)とは、腎機能が長期にわたり進行性に悪化する病態である。症状は緩徐に現れ、進行すると食欲不振、悪心、嘔吐、口内炎、味覚異常、夜間頻尿、倦怠感、疲労、そう痒、精神的集中力の低下、筋収縮、筋痙攣、水分貯留、低栄養、末梢神経障害、痙攣発作などがみられる。診断は腎機能検査に基づき、ときに続いて腎生検を施行する。治療は主に基礎疾患に対して行うが、具体的には水・電解質バランスの管理、血圧のコントロール、貧血の治療、様々な種類の透析、腎移植などがある。

(MSDマニュアル プロフェッショナル版より引用)

 

シャルル/age8

チョウの羽みたいに弱い肌をもつ、表皮水泡症を患うシャルル

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そのため体幹や前腕部、下腿部には包帯、よく使う両手はサポーターを着用。

親友ジェゾンがいることで前向きに入院生活を送ることができている。

 

表皮水泡症とは?

後天性表皮水疱症は、表皮下水疱の形成を特徴とする、まれな後天性の慢性疾患である。
 後天性表皮水疱症は、あらゆる年齢で発症しうる係留線維の主成分であるVII型コラーゲンが、この自己免疫疾患の標的抗原である。多発性骨髄腫、アミロイドーシス、リンパ腫、炎症性腸疾患、および全身性エリテマトーデスは、後天性表皮水疱症の発生リスクを高める。

(MSDマニュアル プロフェッショナル版より引用)
 

子どもが教えてくれたこととは?

5人ともカメラに向かって自身の病気を話す姿は、しっかり向き合うことが出来ていると感じました。

ママやパパに対してハッキリと気持ちを伝える純粋さ。その中には労わる優しさも持ち合わせていることが伝わってきました。

日々を前向きに生きる姿は、本当に誇らしく、尊敬できます。

 

子どもが教えてくれたこと、それは…

〝1日1日を大切にすること〟

ではないでしょうか。